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消化器内科

胃がんとは(原因・診断・自覚症状・治療方法について)

胃がんとは

胃がんとは胃の粘膜から発生する悪性腫瘍です。以前から胃がんによるがん死亡数は高い疾患でしたが、検診の広まり、ピロリ菌の発見と治療の進歩、ピロリ菌保有率の低下、検査の進歩、治療法の進歩で死亡率は徐々に減少しています。

早期胃がんでは自覚症状はまずなく、かなり進行しても症状がない場合も珍しいことはありません。ピロリ菌保有歴があり、胃粘膜の状態をみて、胃がんの発生リスクの高い人を胃カメラで定期的に検査することで治癒可能な状態で発見できます。

胃がんの原因

胃がんの原因としては、ピロリ菌感染、喫煙、食塩の取り過ぎなどが、危険性を高めるとされています。

ピロリ菌とは

胃がんの診断について

胃カメラとバリウム検査

胃がんが疑われると、胃カメラやバリウム検査を行なって、胃がんの有無や場所を確認します。もし胃がんが疑われる病変を認める場合は、細胞を採取(病変の肉片を少しだけとって)顕微鏡の検査を行います。顕微鏡検査で胃がんの細胞が確認できて初めて胃がんと診断されます。

当院では、経験豊富な内視鏡専門医が、胃カメラ(胃内視鏡検査)を行い検査を行います。

胃内視鏡検査

胃カメラで胃がんと診断されたら

今度は進行度(いわゆるステージというものです)を調べるため全身CT検査などが必要です。また胃がんを発症した人には、通常の人より大腸がんを併発しているリスクも高いため、一般的に胃がん治療開始前に大腸カメラも行います。

胃がんが認められた場合は、胃がん治療のできる病院に紹介します。ご自宅から病院までの距離、ご家族の状況、希望された病院の実力などを総合的に判断し、よく相談の上でご希望の病院へ紹介します。

推測される進行度から外科や消化器内科などに紹介することになります。

胃がんの治療について

胃がんの治療方法には「内視鏡治療」「外科手術」「腹腔鏡下手術」「化学療法(抗がん剤)」があります。

その中でもリンパ節に転移している可能性が極めて低い、早期胃がんに対してはおなかを切らずに内視鏡でがんを含む粘膜病変部だけを切り取る「内視鏡的治療」が用いられます。「内視鏡的治療」は外科手術に比べ、おなかに傷がつかず、胃の機能が保てる上に入院日数も短期間で退院できます。胃機能が保てる上に入院日数も5日〜7日程度の短期間で退院できます。内視鏡検査にて治療適応がある場合には、専門医を紹介し入院での治療を依頼します。

残念ながら内視鏡治療が困難な胃がんであっても、外科手術の進歩や化学療法は進歩しています。ご自宅から病院までの距離、ご家族の状況、希望された病院の実力などを総合的に判断し、よく相談の上でご希望の病院へ紹介します。

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