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消化器内科

ピロリ菌除菌後の胃カメラの重要性について

ピロリ菌除菌後の胃カメラの重要性について

・ピロリ菌除菌後では胃癌リスクは大幅に低下するものの、完全にゼロリスクとなる人はピロリ菌除菌までに保菌状態の長さで決まります。よってピロリ菌の除菌後に全員が胃癌リスクがゼロになるわけではなく、ピロリ菌感染歴のない正常な胃粘膜の人と比較すると胃がんリスクは相対的に高い状態といえます。

・今日胃癌は早期発見さえすれば根治可能な癌で、開腹手術で切除する時代ではありません。現在胃癌は早期発見すれば胃カメラで局所切除(粘膜下層剥離術:ESD)で根治可能です。残念ながら大腸と比較すると出血リスクがあるため日帰り手術はまだ困難ですが、入院期間も5日〜7日程度の場合が多いです。

・胃癌で亡くなる人をゼロにするためには、まずはピロリ菌保菌者の除菌治療を行うこと。そしてピロリ菌除菌後にも、胃癌リスクがどの程度あるのか精度の高い胃カメラを定期的に受けてもらうことがとても大切です。自覚症状が乏しくても、指示された通りの間隔で内視鏡followを忘れずに受けましょう。

・また高塩分食や喫煙は、ピロリ菌除菌後も胃がんの単独リスクとなります。慢性胃炎のある患者さんには特に注意しましょう。

・胃重感や消化不良、強い胸焼けなどがあれば、ピロリ菌除菌後の胃酸分泌と粘膜萎縮による胃酸防御機能低下が原因の場合もあります。適切な食事を守っても症状が辛い場合は投薬によってかなり改善しますのでお気軽に相談してください。

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